「本人確認テストとはなんですか?」という質問が履修者からありました。
「本人確認テスト」は、ごく一部の履修者を担当教員が呼び出して、担当教員(もしくはその代理の者)の目の前で合格済みのテストをいくつかサンプリングして解いて貰うという手続きです。 この仕組みは「先輩から答えを貰っておき、貰った答えを全部入力した。」という履修者が単位を取れないようにするための仕組みであり、ほとんどの履修者には関係ありません。
提出した回答やプログラムは剽窃(e.g., 「先輩から答えを貰っておき、貰った答えを自分で理解することなく、剽窃がバレにくいように少しずつ変えて入力し問題に合格した。」)を防ぐために回答は全てデータベースに記録し、 より時刻が早い他人の回答と類似の回答があればそれを検索で調べます。剽窃行為があれば東京大学の規則に従い、その行為の軽重により厳重注意から単位取り消し、重い場合には退学や、遡っての学位取り消しなどの措置が講じられる可能性があります。
しかし、簡単な問題(選択肢問題や、誰が書いても同じになりやすい、短いプログラムを提出させる問題)においては、先人の回答とたとえ完全一致していたとしても剽窃とは限りません。 剽窃が検出できない簡単な問題ばかり解いている履修者は、自分で理解して学習したのか剽窃して先輩から貰った回答を入力したのか教員が判断することは容易ではありません。
そこで、「単位が出る成績(50点以上)を取っている」「簡単な問題しか解いていないので剽窃をしていないと教員が自信が持てない」履修者について、個別に呼び出しを行い、 目の前で合格済みのテストからいくつかをランダムサンプリングして解いて貰っています。概ね、60点以上を取得している履修者は剽窃を(していれば)検出できる問題を解いていますので、 本人確認テストの対象にはならず、50点付近のごく一部の履修者のみを呼び出します。
こちらからの連絡が無ければ本人確認テストの対象ではありませんので、特に何もする必要はありません。